続々々・シナリオの値段

友人の言い分としては、
単位量あたりの請求だと上限がわからず、冗長なテキストを書いた方が得になるという状況は避けたい、
……とうところでした。
なので見積もり額を出して欲しい、と。


その言い分はよくわかったのですが、こちらにも言い分があります。
まず前提として、冗長なテキストを書いて稼ぐ、ということはもちろん考えていませんでした。そういう文体が売りな作家さんもおられますが、少なくとも読ませることが主体ではないSRPGにおいて、限りなくありえません。*1
もっとも、そんな言い分で納得してもらえる実績があるわけではないということも理解しています。
一方、このゲームにおいてはシナリオはもちろんですが、それ以外にもこまごま頼むかもしれない*2、ということを話の端々で聞いていました。
これだと、シナリオの見積もりをなんとか出したとしても、こまごまとしたオーダーがぽろぽろ発生するかもしれない状況は想定のしようがなく、最悪、固定にしたがゆえに想定外のテキストを書き続ける、といった状況も考えられないことではありません。


MTOKYO自身は、今回の機会を棚ぼた的にとらえていたので、安くなってもかまわない、という気持ちはありましたが、それとこれは別、仕事として請け負うなら、かすみを食べて生きていけるわけでない以上、安売りをせずに見合った対価を望んでおくべき、と考えをまとめました。*3


そこで、単位量換算はするものの、上限を設けることを提案しました。
とあるゲームを参考に、だいたい多くてもこれくらいの額になるだろうという提示をおこない、基本は容量計算、結果的に上限をこえた場合はどれだけこえようと精算は上限値のまま、ただしこえたからといって手を抜くことはしない、最後の一点は信用して欲しい、という内容です。
こういった要望は、友人を介した仕事なので、言えたのかもしれません。


友人の会社からの返答は、容量換算ですすめるものの、上限だけでなく下限も設定する、というものでした。
こちらの説明通り想定以下のテキスト量になったとしても、これだけは払う、という額を決めてくれたということです。


だいたい多くてもこれくらいの額になるだろう……のあたりが下限だったので、この申し出は実に嬉しいものでした。
プロットが、友人の会社においてもクライアントからもそれなりにいい評価を得ている、という話は聞いていたのですが、こういった提案を受けると、言葉だけと思っていたわけではありませんが、なんだか実感できる……とはMTOKYOの言葉です。


なお、下限額と上限額は書けませんが、容量換算は、1KB=1,400円となりました。

*1:この日記の文体はさておき……。

*2:システム系テキストとか、アイテムのヘルプとか?

*3:これは状況によります。手弁当でも参加して……ということもあるでしょうし、結局、相場というモノはないんだなぁ……と思うことしきりでした。